対話型アート鑑賞
対話型アート鑑賞のファシリテーターの勉強をしています。
対話型アート鑑賞とは、数人のグループで一つのアート作品を観ながら
何が描かれているのか、何が起こっているのかを対話しながら鑑賞する
プログラムです。
<プログラムに出会ったきっかけ>
今から1年半くらい前のことです。確か2020年10月頃だったと思います。
コロナで自粛生活が始まって8か月くらい経った秋になる頃でした。
私が通っているアートスクールにとても面白い絵が展示されていました。
キャンバスからして創意工夫された異質なものだったのですが、
一旦それは置いておいて・・・
抽象的で荒々しい中に、人のような形をしたモチーフや色合いのアクセントが
お洒落で「なんだろう、これ・・」と惹きつけられる作品でした。
絵を描いている途中少し休憩しながらその作品をまじまじと見ていたのですが
講師の先生が聞き上手な方でコロナ渦で教室に来ている生徒も少なかったせいか
「ここにこの色を使うとは、、このセンス好き」とか
「このモチーフはお祭り?それとも呪い?」、「それからそれから?」
と、どんどん私に話をさせてくれるのです。存分に好き勝手な事を話しました。
とても楽しくてスクールの帰り道はなぜか走ってしまったくらいです。
その楽しかった体験が頭から離れずに
「あの会話しながら絵を見るのって、何かそういう仕組みってあるのだろうか」
とインターネットで検索をして調べたところ「対話型アート鑑賞」や
「VTS(Visual Thinking Strategies)」というプログラムがある事がわかりました。
<対話型アート鑑賞の体験>
いくつか対話型鑑賞をやっている団体やグループがありましたが
近い時期にZOOMで鑑賞会を開催する団体がありましたので申し込みをしました。
これが本格的な対話型アート鑑賞の初体験です。
一緒に鑑賞したのは私を入れて3人、何が描いてあるのか、どう思う、
なぜそう思うか等どんどん発言を求められます。普段知らない人の中で
発言する機会があまりないので当てられてドキドキしたのを覚えています。
でも。ものすごい満足感。自分の言った発言、どうしてそう思ったのか
言葉にならない部分までをも「こういう事ですよね」と汲み取ってくれたり
自分の話す事に自信がなくて「こんな事言って私バカみたいに思われない?」と
黙ってしまいがちなのですが、発言は一切否定されず、むしろ
「そうなんです!そのとおりです!」と認めてくれる事に感激したのです。
しかも大好きな絵画作品をじっくり見る事ができるし、
他の人の言ったことで違った見え方もしてくるし作品の情報も教えてくれて
これは楽しい!と、大興奮、それはそれは衝撃を受けました。
この体験からもっと対話鑑賞について知りたいと思いました。
自分が経験したこの楽しい気持ち、満足感を他の人にも味わってほしい、
みんな絶対楽しいに違いない、私も人にやってあげられるようになりたい!
と思ったのが勉強を始める事になったきっかけです。